佐賀｜名勝・九年庵の紅葉を最長16日公開へ 苔と茅葺き、モミジが織りなす秋景色と新ビュールート 2025年11月15日〜30日
国の名勝「九年庵」で、秋の一般公開が拡大。例年9日間のところ、2025年は11月15日〜30日の16日間にわたり開門し、紅に染まるモミジ、苔の緑、茅葺きの陰影が調和する象徴的な風景をより多くの来訪者に届ける。建物を上から眺められる新ルートも加わり、庭屋一如の空間構成を立体的に体感できる。
九年庵の秋は、森に抱かれた池庭と平庭が柔らかな光に満たされ、苔に映える落葉が時間の流れを穏やかに刻む。2025年は公開日程を16日に拡大し、昨年初公開の山林部平場に続いて新たなビューポイントを導入。主屋の雁行と屋根の線、庭の起伏や導線が上方視点からも把握でき、作庭思想の核に触れられる構成となっている。
期間中は“おもてなし”の催しも多彩。弦楽四重奏に始まり、横笛、薩摩琵琶、三味線、ジャズ、篠笛、バンドネオンが紅葉の庭に響き、日ごとに異なる音色が景観に奥行きを添える。名産・嬉野茶のふるまいは一日1,500杯の規模で準備され、老舗和菓子の販売やキッチンカーのフードブースも登場。焼き芋や和スイーツ、ベビーカステラ、りんご飴など、散策の合間に楽しめる味わいが揃う。
九年庵は、伊丹家が明治に築いた別邸と庭園を母体に、山林を活かす作庭で景観を磨き上げてきた場所。主屋は数寄屋の意匠と良材の選択が際立ち、庭は城原川の支流にひらく地勢を取り込みながら、遠く有明海まで望む眺望を構成する。春の新緑、秋の紅葉と苔、茅葺きの温もりが織りなす季節の変化は、訪れるたびに新しい発見へ導く。
イベント概要
名称：九年庵 秋の一般公開 2025
期間：2025年11月15日〜11月30日（16日間）
時間：8:00〜16:00（最終入場は運用に準ずる）
会場：九年庵（名勝・旧伊丹氏別邸庭園）
住所：佐賀県神埼市神埼町的 仁比山
料金：観覧料 1,000円（高校生以上）ほか 公式サイトにて
公式：九年庵 公式ウェブサイト・公式Xにて随時案内
主催：佐賀県／関係機関
Event Summary for International Visitors
Kunen-an, a nationally designated Place of Scenic Beauty in Kanzaki, Saga, opens its gardens for the autumn season from Nov 15 to Nov 30, 2025—extended to 16 days. Visitors can enjoy brilliant maples, lush moss, and the warmth of a thatched roof, plus a newly added viewing route offering elevated perspectives of the architecture and gardens. Live performances (strings, flute, shamisen, jazz, etc.), complimentary Ureshino tea, traditional sweets, and food trucks enhance the experience. Access is available by train, highway bus, or car with designated temporary parking and shuttle service on weekends.
