PRESS:菊池裕太 – 目の前でカタチになる嬉しさ、そんな気持ちを体験してもらえれば
656広場前に現れた、なんだかオシャレなお店に気づきましたか?
そう、ここはTシャツをはじめとしたオリジナルアイテムを「作る」ことができる街の小さな工場「PRESS」
日々何気なく手にするアイテムが、自分のオリジナルだったらなんだかハッピーな気分になりますよね。そんな毎日を実現する、オープンしたばかりのPRESSのオーナー、菊池裕太さんにお話をきいてきました。
− オープンの経緯を教えていただけますか?
私の母親が洋服屋を経営していることもあり、私はそこのECを担当していました。転職を考え初めた時に、なかなか自分が望む就職先が見つからず、そんな時に友人からもらった一冊の本に影響を受け、自分のお店をオープンすることとなりました。
− 自分のお店を持つことを意識してから、どれくらいの期間が必要でしたか?
起業し、お店をつくろうと考えてから約1年くらいです。
昔からダンスが好きで、今年で16年目になるんですが、ダンスとこのTシャツショップにはとても大きな関わりがあると思います。ダンスをやっているとチームでオリジナルTシャツを作る機会が多いんです。その都度みんなでデザインを考え、一つのものが出来上がっていくのが面白いなぁと思っていて、物作りの面白さや自分達でアイデアを出し合うたのしみ、目の前でカタチになる嬉しさ、そんな気持ちを、いろんな方に体験してもらえればと思い、プリントTシャツショップのお店をつくりました。
一緒に働いてくれているスタッフが、元々プリントTシャツ関連のお仕事をしていたので、そのノウハウも活かしています。
− 印刷機器の選定はどのように行ったのでしょう
スタッフと一緒に、東京や大阪の専門店へ足を運び、ひとつづつ吟味して探していき決定しました。PRESSの機器は、シルクスクリーンプリントがメインになります。シルクスクリーンはデザインの版画の版を製版し、Tシャツにプリントします。一枚一枚、手作業で行うのでまったく同じ色合いのものは出来ませんがそれが逆に面白さの一つでもあると思います。
洗濯にも強く、一度作成した版を何度でも使用できるのでロットの多いものに適してますが、ロットが少ないと割高になるとこが難点ですね。
あとは、転写プリントも可能です。転写プリントは熱圧着でTシャツにプリントするものです。版を使用しないため枚数が少ない場合は安くつくることができます。
プリントするTシャツ自体にも、生地の厚みやボディデザインの種類がたくさんあるので、実際に見て触って頂き、自分の求めるものに最も近いボディを選択していただけます。
− 店内中央にシルクスクリーンの大型機器が陣取り、とてもインパクトのある店内ですが、どんなテーマでお店を作られたのでしょうか。
ニューヨークのブルックリンにある小さなプリント工場をイメージして、お店の雰囲気を演出しています。店内も出来たばっかりの綺麗な感じではなく、何年も前から使っている使用感が出ている感じ、僕自身もあまり綺麗なのは好きではないので、あえてサビ感などを出しています。
建物も築100年を越える物件をリノベーションしていますので、ただでさえレトロ感がありますけどね。
それに加えて目の前に実際使っている機械があるという、おそらく他のプリントTシャツ屋さんでは見えない所に機械が置いてあるか、仕切りがある所がほとんどだと思います。でも実際にTシャツが出来ていく、ものづくりの工程を見せたほうが面白いんじゃないかと思い機械をわざと見えるとこに置きました。
自分がデザインしたTシャツが、どのような工程で出来ていくのか。普段はこんな機器を見る機会は少ないですからね。
− お店は656広場の目の前ですね
そうですね。車が通らない所を探していてこの場所に決めました。
開放的な雰囲気を出したく、お店のドアも全開する仕様にしています。全開した際に道路に面しているより、街の人々や風景が見えたほうが面白いと考え、この場所がピッタリでした。
また、この辺りは若い時によく遊んでいた場所でもあり、最近また少しずつ盛り上がってきていると感じていたので、この656広場周辺にオープンさせることにしました。この街がもっと賑やかになると嬉しいですね。
Photo by Takae.S
店舗情報
オープン日:2014年7月15日
店名:オリジナルTシャツプリントショップ PRESS
代表:菊池 裕太(きくちひろた)