山口芳水氏プロデュース「55055」公式サイト&PV公開
書家 山口芳水氏のプロデュースするカリグラフィーブランド「55055」(ゴーゴーマルゴーゴー)の公式WEBサイト公開とともに、プロモーションビデオが公開された。
55055は、全てリメイクもので、一点ものの芸術作品として作られるアパレルブランド。
今回はLIFE SPANをテーマに2016年秋冬アイテムを紹介している。
以下、本人からのメッセージ。
ある日のことだ。
LIFE SPANの作品をアトリエにて書いていたところ
勢い余って白いシャツに墨が飛んだ。これまでTOPSに墨が飛ぶことはなかったがこんな日に限ってお気に入りのシャツを着ていた。
もう洗っても染まった墨は完璧には落ちないが
諦めが悪くなんとかならないかなと考えていた。その時にふとアイデアが思いついた。
逆の発想だ。
それなら全部染めてみてはどうだろうか?
とても勇気が必要だったが
早速作品に使っていたバケツに入った墨(特殊配合した)に白シャツを入れ
隅から隅まで染まるように何度も揉み染め込んだ。
直ぐさま水で洗い一晩アトリエで乾かした。
翌日見に行くと薄い墨色(グレイ)の美しい景色が現れていた。
これだ。
このシャツに実際その日に書いたLIFE SPANの作品をシルクプリントで入れてリリースしたい。
というのが今回の55055 LIFE SPAN 2016aw Collectionの始まりだ。
最初のコレクション肝心だ。
とにかく作りたいものを作ろう。
シルクプリントの色はショッキングピンクがインパクトがある。
薄い墨色と相性がいい。誰もやったことがないことしたい
これは誰もが憧れるところだ。
毎日毎晩考えた。
一工夫が欲しい。
思いついたのがミリタリーのシャツとYシャツを半分に切断し前後のジップアップで繋げてみるというアイデアだ。
アイデアは思いつくのは簡単だが形にするのが難しい。
縫製ができない僕は縫製ができる人を探し奇跡的にプロが見つかりお願いすることにした。
自分でできないから諦めるのだはなく
できる人を探すのも一つの手だ。書家が書いた作品の墨で
そのライブ感で
そのまま書家の手で服を染め
実際に書家が書いた作品をシルクプリントで入れる。
これは書家にしかできない
理にかなったデザインだ。書家ならではの美的センス。
文字というものは頭が小さく足が長い。
美しくみえるフォルムでできている。モデルと一緒だ。僕はこういっている。
書道=オシャレ。
5歳の時から両親とも書家で英才教育をうけ、ブランク無しで現在 書道歴 32年だ。
オシャレが好きでアパレルのデザインに書の要素を入れ誰かに着てもらいたいというのが夢で
漢字も英字も様々洋服にプリントして少しずつ着てもらえる機会も増えた。
今は抽象的な表現にたどり着いている。
何が正解かは未だ分からないが
100人中100人に好まれるものは不可能だから
例え共感者が少なくても
自分の好きなものを作っていきたいと思っている。僕ならではの僕にしか作れないもの。
生まれて此の方
人生全てを書道に費やしこれまでに培ってきた文化・歴史・基礎・技術文字を何億と書いて追求してきた書家ならではの美のフォルム・日本書道ならではの線と余白の絶妙な侘び寂び・
ラインの強さ・品の良さ・全体の景色を創り出す美的センス・時に尖った攻めの姿勢をファッションで僕にしかできない僕ならではの表現ができたらと思っている。
まさしく一枚一枚一点ものの芸術作品だ。
▼55055 公式サイト
http://www.55055.jp/