10月9日、薬物依存への取り組みハームリダクションを知る勉強会を、さがセレニティクリニックで開催
日本での薬物依存への対策は、取り締まりに代表される司法的な取り組み、プログラム等で行動変容を目指す治療的な取り組みがあります。
一方海外ではどうかというと、この二つの取り組みは当然のことながら、もう一つの取り組みとしてハームリダクションがあります。ハームリダクションは取り組みではなく理念とも言えます。
ハームリダクションの原則
ドラッグに対するハームリダクションのアプローチは、公衆衛生と人権への強いコミットメントを基盤としている。
“ハームリダクション”とは、合法・違法に関わらず精神作用性のあるドラッグについて、必ずしもその使用量は減ることがなくとも、その使用により生じる健康・社会・経済上の悪影響を減少させることを主たる目的とする政策・プログラムとその実践である。ハームリダクションは、ドラッグを使用する人、その家族、そしてそのコミュニティに対して有益なものとなる。引用:国際ハームリダクション協会
具体的な例を示すと、薬物使用に使う注射針の自動販売機、注射を打つスペースを町中に用意するインジェクションルームなどがあります。
薬物を使う事をすすめるのではなく、使ってしまうのが依存症なので、他人と同じ注射器を使いまわして感染症にかからないように、過量を使用してしまった場合にすぐに蘇生してもらえるようにこれらの具体的な措置が行われているようです。これは本人の人権の問題だけでなく、社会的な損失までも考えられていることに気がつきます。
これらの理念を一緒に学びたい思いから、先駆的にこの問題に取り組んでいるダルク女性ハウスの上岡陽江氏を講師に「ハームリダクション勉強会」を開催することになりました。
この会で一緒に学ぼうと、会場となる さがセレニティクリニック院長の山田幸子医師のほか、各医療機関の職員、行政職員、ダルク職員等が集まります。ご興味のあるかたはぜひお立ち寄りください。
イベント概要
ハームリダクション勉強会
日程:2017年10月9日(土)
時間:13時〜16時
会場:さがセレニティクリニック
住所:佐賀市鍋島3-2-4
担当:山田義則
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