【福岡】博多祇園山笠に生きる博多人形師が、新型コロナ終息祈願に立ち上がる!
博多祇園山笠は仁治2年(1241年)を起源とし、800年近い歴史を持つ博多の祭りで、国指定重要無形民俗文化財に指定されています。毎年7月1日の飾り山笠公開から、15日早朝の追い山まで、福岡市の博多地区を中心に、100万人近い観光客が集まります。
しかし、2020年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、翌年への延期が発表されました。
博多祇園山笠の中止は、期間中のイベント中止だけでなく「山笠を中心に生きてきた」人たちに大きな影響を与えました。そのひとつが「山笠」をつくる博多人形師です。
山笠がはじまると、飾り山(かざりやま)とともに街中を疾走する「舁き山(かきやま)」が人々の興奮を掻き立てます。高くそびえ立つ「飾り山」は多くの方が目にすると思いますが、現代の電線事情などを踏まえ、実際に公道をかけぬけるのは「舁き山(かきやま)」です。
この二つの山笠、飾り山と舁き山の制作にあたるのが博多人形師です。本来、博多人形は土による素焼人形として知られていますが、山笠の飾り人形は木、竹、和紙、布などを材料とする細工人形です。
毎年7月の山笠に向けて、新作人形の製作にあたっていた博多人形師ですが、2020年は祭りの延期によって、本年の人形製作はすべて延期となりました。
しかし、ここで悲しむだけが博多の男ではありません。
博多人形師がつくる作品で代表的なものに「縁起もの」があります。恵比寿・大黒天などの七福神や、福助、お福さんなどが有名です。なかでもお福さんは博多人形を象徴するデザインのひとつです。
縁起がよいといわれる「おたふく」をモチーフに、福をもたらすように作られたお福さん。「福岡」とも一文字つながることで、縁起がよく福を招く象徴として、博多人形を代表するデザインのひとつとして、長く愛されてきました。
このお福さんの福を招く由来にあやかり、新たに命を吹き込み「祈願人形」として「新型コロナウイルス終息を祈願」しようというものです。
国内最大のクラウドファンディング「CAMPFIRE」では、山笠人形の出番と共に仕事を失った博多人形師たちによる、受注生産クラウドファンディングがスタートしています。
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