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J1昇格プレーオフが九州で初開催!アビスパ福岡とV・ファーレン長崎の激突を展望する

佐賀

J2の3クラブに与えられるJ1昇格権。その最後の椅子を賭けて4クラブが争う「J1昇格プレーオフ」の準決勝が、今週日曜日(11/29)、レベルファイブスタジアム(福岡市博多区)で行われます。

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対戦するのは3位アビスパ福岡と6位V・ファーレン長崎。奇しくも佐賀県の両隣のクラブが、プレーオフ決勝進出を賭けて激突することになりました。九州で初めて開かれる「J1昇格プレーオフ」。バトルオブ九州ということもあり、レベスタの今季最多動員は必至。普段Jリーグをチェックできていない方のために、このシビれる大一番を展望したいと思います。

実力と勢いではアビスパ。相性ではやや長崎か!?

2位のジュビロ磐田にわずかに及ばず自動昇格を逃したアビスパがホームに迎えるのは、ギリギリでプレーオフ出場権を掴んだ感のあるV・ファーレン(ヴィファーレン)。

リーグ戦における両者の勝ち点差は、「22」もの開きがありました。(アビスパ24勝10分8敗、V・ファーレン15勝15分12敗)しかも、アビスパはリーグ戦8連勝中。J2リーグ後半戦だけの順位では、2位に勝ち点差9をつけての首位と、今もっとも強いチームと言えます。

普通に考えればアビスパが手堅く勝利。成績上位クラブは引き分けでも次に進めるというアドヴァンテージも、アビスパの敗退を考えにくくさせています。

しかしながら、このカード。順位の差や勢いだけで予想することをためらってしまうほど、戦績が拮抗しているのです。

V・ファーレンがJ2に参入した2013年以降、6度の対戦で1勝4分1敗と全くの五分。アビスパはV・ファーレンに対し4得点しかできておらず、長崎の守備に手を焼く印象が強いです。

今シーズンも2度の対戦はスコアレスドロー。過去6試合すべてをスタジアムで観戦しましたが、ボール際の攻防が激しく見応えのあるゲームばかりでした。

唯一アビスパがホームで2-1の勝利を挙げた際(2013年)も、V・ファーレンは20本近くのシュートを浴びせていましたし、さらに記憶に残るのは前半だけでV・ファーレンが5ゴールを叩き込んだ2014年のレベスタでの対戦(結果は2-5でV・ファーレン勝利)。

V・ファーレンがアビスパに「内容で負ける」という試合を演じたことはまだありません。

ただ、引き分けでは敗退となるV・ファーレン。リスクを冒して点を取らなければならない立場にあるため、スコアが激しく動く展開になる可能性もあります。

序盤に先制し、リーグ最少失点数を誇るディフェンスで逃げ切るか。まずはしっかり守って終盤での勝負に賭けるか。下克上を狙うV・ファーレンがどんなゲームプランを用意しているのか、キックオフ直後の出方に注目です。

3位のクラブはプレーオフ未勝利!?

プレーオフ優勝に最も近いのは3位のクラブ、と考えるのが筋ではありますが、実はプレーオフ制度開始以降3シーズンで昇格を遂げたのはいずれも4位以下のクラブなのです。しかも、3位のクラブ(2012/13年=京都サンガ/14年=ジェフ千葉)はまだ一度も勝利を挙げていません。引き分けでもOKというアドヴァンテージが、どうもネガティブな効果をもたらしているようです。

J1昇格プレーオフという舞台を初めて経験するアビスパは、引き分けを意識せず勝ちに行く姿勢が重要と言えます。

世界を知る指揮官が背負う地方クラブの夢

クラブの運命を賭けた一戦を前に、色んな策を練っているであろう両指揮官。そのどちらもが、かつての日本代表選手。井原正巳(福岡)と高木琢也(長崎)であります。

「アジアの壁」と呼ばれ、長らく日本最高のセンターバックとして君臨していた井原監督は、監督初経験クラブとなったアビスパに守備の規律を植え付け、セットプレーを強化し、ロングボールから敵陣で波状攻撃を展開するサッカーで大きな成果を上げています。

相手のフォーメーションや選手のコンディションによって3バックと4バックを柔軟に使い分け、怪我人が出てメンバーが変わってもチーム力が落ちることはありません。この点はさすが元日本代表のキャプテン。マネージメント能力の高さには驚きです。

一方、強靭なフィジカルを武器に国際Aマッチ44試合出場27ゴール、「アジアの大砲」こと高木琢也監督。地元クラブの指揮官に就任してから一貫して全員攻撃、全員守備のスタイルでチームをまとめあげ、低予算クラブを2度目のJ2リーグ6位に到達させました。

期限付き移籍で獲得する選手が多く、毎シーズン顔ぶれを大きく変えながらも、「ボールを奪ったら全速力でゴール前へ」「体を張ったシュートブロック」など、選手全員がチームのために一戦一戦全力を尽くすスタイルはJ2参戦1年目から変わらぬまま。

試合に出ることに飢えて長崎の地を踏んだ選手たちは、高木監督のもと、長崎県民をJ1へ連れて行く使命を背負い戦う集団を形成するのです。

プレーオフをきっかけに新たな関係性が構築されるか!?

通常のリーグ戦とは異なる「プレーオフ」という舞台で九州のクラブ同士が対戦することは、とても意義深いものがあります。

両クラブの間に、ダービーマッチと言えるほどのライバル関係があるとはまだ言えませんが、スタジアムで目撃された何かが、お互いのプライドに火を点ける可能性もあり。クラブの盛衰を大きく左右する一番。両者の間で何かが始まりそうな予感。

スタジアム開門から勝敗が決するまでの約4時間、スタジアムの「熱」は今季の九州最高を記録することでしょう。

リーグ戦とは異なる席割にご注意を

アビスパのホーム開催ではありますが、「J1昇格プレーオフ準決勝」はJリーグの主催試合。リーグ戦と異なる席種/席割となっているため注意が必要です。

V・ファーレンサポーターが、グッズを身につけて観戦できるのは、ゴール裏の一部に設けられたビジター自由席のみ。それ以外は全てホーム客用に割り当てられています。

チケット価格は前売りは大人2000円、子供500円と一律。リーグ戦のホームゲームと比較すると、メイン/バックスタンドで観るなら割安、ゴール裏で観ると割高な価格設定です。全て自由席なので屋根のあるメイン/バックスタンドが早く埋まることは確実。試合も観やすいメイン/バックスタンドで観戦するためには、13時15分の会場より前にゲートに並んだ方が良さそうです。

試合は熱くなること必至ですが、博多の森のスタンドはとても冷えます!観戦に来られる方は温かい服装のご用意をお忘れなく。

では、スタジアムで!

試合概要

2015 J1昇格プレーオフ 準決勝
「アビスパ福岡 vs. V・ファーレン長崎」

【開催日】 2015年11月29日 (日) 15:30キックオフ
【場所】レベルファイブスタジアム

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Posted by アビスパ福岡 on 2016年1月14日

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